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犬山城の「大杉様」 [巨樹]

犬山城の「大杉」

お城の横に杉の大木があることは珍しい。
駐車場から犬山城の本丸へ上がる石畳の先に門があります。
門の中に入ると、先ず城郭が目に止まります。その右横に鐘楼のような雨除けがしてあるところに巨樹があります。その表札に「大杉様」と書かれています。杉を様付けで呼ぶのは尊敬の気持ちの表れと思われます。樹齢650年(築城は1469年とあるため、樹齢530年と計算されますが)の杉は目通し4m近い(私の実測)木です。その姿は堂々としていますが、先が切られており、屋根が被せてあります。実は1965年にすでに枯れてしまったとのことです。城は1957年に国宝と指定され、1961-1965年改修工事が行われました。これに呼応して、この杉は枯れてしまいました。杉の周囲を見ますと、鐘楼のように石組みがされています。また、雑木が少なく、植物生育にとって、必ずしも好条件ではありません。ここにも生き物の叫びがありました。無機体の城が再現しましたが、有機体の杉が犠牲になりました。観光で人を集め、経済の復興を図るという刹那的な考えを、当時の人は考えていたのでしょうか?歴史の流れの中で、大きな損失を目にできるように、この枯れた杉を残すことは大変意味のあることです。「沈黙の杉」は「饒舌な枯れ木」となって言い伝えられてもしかるべきものです。48年前とは違い、現在ではこのような巨樹を枯らすことは考えられないことです。城を見る人は是非「大杉様」を見るという観光があっても良いのではないでしょうか。

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大杉様といわれる杉

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後ろに城が見えます。

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